プラントの保温工事・断熱工事や設備工事・板金工事なら株式会社翔陽へ

タンク類の保温

タンクの保温には保温材を使用します。材料としては、石が原料のロックウールをはじめ、ガラスが原料のグラスウール、ケイ酸カルシウム、ウレタンなどが代表的です。

タンクの温度に応じて、使用できる断熱材は異なります。また、タンクによっては結露などで水分が発生するため、濡れないように撥水性のある断熱材を使う場合もあります。

保温の他に結露防止、断熱、消音なども目的となります。タンクは様々な場所にあり、屋外や部屋、天井裏、パイプシャフト内、ピット内、多湿の場所などにも設置されています。タンクの設置場所によっても、どの断熱材が使えるかは変わってきます。

タンク設備としては、消火配管、圧縮空気配管、燃焼ガス配管、燃料配管、排煙ダクト、空調ダクトの一部は断熱が不要です。これらは配管内と外の温度差が少ないので、断熱する必要がありません。

最先端の保温材

ほとんどのタンクは一度保温材を設置すれば、保温材の交換は必要ありません。ただし、保温材にはいくつか種類があり、より撥水性や耐水性能のある新材料を検討するケースも見られます。その一つがエアロジェル保温材です。

シリカゲルを原料としており、ガラス繊維にシリカゲルの粒子を浸透させたブランケット状になっています。ロックウールと比較すると、2分の1の厚みで同じ性能があり、撥水性が高いので雨水が入りにくくなるのです。

施工後の点検

タンク設備に関する法律はなく、メンテナンスを行うかどうかは所有者の意向次第です。定期点検が行われていないタンクも多く、放置されて保温材の腐食や劣化などが見られる場合もあります。

タンクの性能や効率を維持するためにも、タンクに保温工事を行った後は定期的なメンテナンスが必要です。コスト重視で断熱材を選ぶと腐食や劣化が早いため、その分、早い時期にメンテナンスを行う必要があります。

配管の役割と保温の必要性

配管は液体や気体を通すための管であり、タンクに貯蔵した液体または気体を他の場所に移すための通り道になっています。

保温していないと配管を通過したときに、液体や気体の温度が変動します。そこで保温工事を実施し、配管に断熱材を設置するのです。

例えば、配管を通じてお湯の温度が下がれば、再加熱しないといけません。再加熱のためにエネルギーを使う事で、余計なコストがかかるのです。このような温度変化によるエネルギーのロスを防ぐために、保温工事が重要となります。

結露防止

配管の中の温度が冷たく、外の温度が高いと温度差によって配管に結露が発生します。水滴が配管周辺の設備に落ちれば、不具合を発生させるかもしれません。また、不具合を修理するための費用も発生します。

配管の素材が腐食性のある素材だと、結露によって錆が発生する可能性があります。錆の進行によって配管に穴が開く事もあり、定期的に配管の交換が必要になります。このような修繕費用をかけないためにも、結露防止対策が重要です。

凍結防止

断熱材は保温材の役割も果たします。冬に0℃以下になる環境であれば、配管は凍る可能性があり、配管内に水が残っていると凍って膨張し、配管が破裂するおそれもあるのです。凍結を防止するために断熱材が使用されています。

火傷防止

配管の中を高温の気体や液体が通過すれば、配管も熱を持ちます。断熱材のない配管をそのまま素手で触れば火傷するおそれがあるため、断熱材は火傷防止の役割も担っているのです。

劣化や汚れ防止

配管はそのままの状態だと空気に触れるので、素材によっては時間とともに錆びたり劣化したりしていきます。また、ゴミや埃が付着して次第に汚れていきます。錆や汚れの程度によって配管が劣化すると、穴が開く事も考えられます。そのような自然発生する錆や汚れ防止の役割もあります。