プラントに欠かせない工事とは?プラントにおけるラッキング工事の重要性
プラントの板金工事はラッキング工事とも呼ばれます。ラッキング工事をはじめ、必要な工事が遅れると配管の劣化が早まるなど、何らかの損害につながる可能性も考えられます。
こちらでは、ラッキング工事の必要性や、熱絶縁工事の種類について解説いたします。
配管の板金工事におけるラッキングとは
ラッキングの意味やプラントにおけるラッキングの重要性について解説いたします。
ラッキングとは?
ラッキングとは、配管の腐食や雨水流入、塩害などを防止する目的で行われる配管板金工事(保温板金工事)の事です。
屋外または屋内にある配管を保温材や断熱材で巻き、さらにその上から薄い金属板を巻いて耐久性を高めます。施工の際に用いられる金属板の材料は、ステンレス鋼板やカラー鋼板、ガルバリウム鋼板などです。
なぜラッキングが必要なのか
配管の保温にはウレタンフォームやグラスウール、ポリエチレンフォームなどの保温材が使われます。
これらの材料は断熱・保温性能に優れる一方、紫外線や衝撃、火に弱いという性質があります。保護材を巻かずに放置しておくと劣化が激しくなるだけでなく、火災が発生するなどのリスクが大きくなってしまうのです。
ラッキングによって保温材を補強・保護すると劣化を防ぎ、火災時にも耐燃性を発揮します。
様々な要因から保温材を保護・維持するうえでも、ラッキング工事は非常に重要といえます。ただし、ラッキング材は金属なので、経年劣化による腐食(錆など)が起こります。そのため、ラッキング材自体の定期的な点検や修繕工事も必要です。
プラントにおけるラッキング工事
プラントは外部や内部に多くの配管が設置されています。例えば、給水・排水などの液体配管、蒸気・冷媒・ガスなどの気体配管、小麦粉などの粉体を流す粉体配管などです。さらに空気を流す空調ダクトもあります。
プラント内の配管は設置場所やサイズ、性質が異なるので、各配管に適した保温材を取り付け、その上から金属板を巻いて耐久性を高めます。屋外の配管は外部要因の影響を受けやすく、劣化も早い傾向にあるため、ラッキングの重要性はさらに増します。
そもそも熱絶縁って何?
多くのプラントでは熱絶縁工事が実施されています。こちらでは、熱絶縁の意味と熱絶縁工事の種類について見ていきましょう。
熱絶縁とは?
絶縁は「通らない・流れないようにする事」を意味します。熱絶縁は「熱を通らないようにする事」であり、それを目的として行われるのが熱絶縁工事です。
熱絶縁工事の種類
熱絶縁工事は機械設備や配管内の熱の発散を防ぎ、熱エネルギーの効果を最大限に高めるために行われます。熱絶縁工事の種類は以下のとおりです。
・保温工事
保温工事は熱を逃がさないようにする工事です。0℃以上、1000℃以下の配管や高温設備を保温材で包み込みます。保温材で包む事で温度変化が減り、熱吸収や結露、凍結などを防ぎます。
・保冷工事
保冷工事は熱の侵入を防いで冷たさを維持するための工事です。保温工事と同様に、配管や超低温設備を保温材(保冷材)で包みます。保冷工事を実施する事で熱吸収や結露、凍結の防止、さらに防湿の効果も期待できます。
・ラッキング工事
ラッキング工事も熱絶縁工事の一種です。保温・保冷工事を施した配管やダクトを金属板などで包み込みます。保温材は湿気や水、衝撃などの外部要因に弱いため、保温材を守るためにもラッキング工事の役割は重要です。
・耐火工事
耐火工事は火災発生および火災が広がるのを防ぐ工事です。プラントにある様々なダクト(排煙ダクト・排気ダクトなど)を防耐火被覆材で包みます。耐火工事は火災から建物を守るだけでなく、人命の保護という意味でも重要な意味を持つのです。
・防音工事
防音工事は音漏れを防ぐ工事です。プラントで機械設備が稼働していると、どうしても騒音が大きくなってしまう事があるでしょう。プラント内の配管・ダクト・機械室内壁などに吸音材や遮音材を取り付ける事で、防音効果を高めます。
配管システムの定期的な点検とメンテナンスの重要性
配管システムは、プラント運営の生命線とも言える重要な要素です。これらのシステムは、原材料、製品、副産物、廃棄物などの輸送を可能にし、プラントの効率的な運営に不可欠です。しかし、適切な保守管理が欠如していると、配管システムは様々な問題に直面し、最終的にはプラントの安全性と生産性に悪影響を及ぼします。
ここでは、配管保守管理における定期的な点検とメンテナンスの重要性に焦点を当てます。
定期的な点検の重要性
配管システムの点検は、潜在的な問題を早期に特定し、より大きな障害や事故を防ぐために不可欠です。例えば、腐食、摩耗、亀裂などは時間とともに自然に発生する可能性があります。これらの問題は、早期に発見されれば比較的簡単に修復することが可能ですが、放置されると大規模な修理や交換が必要になる場合があります。定期的な点検により、これらの問題を早期に発見し、対処することで、プラントのダウンタイムを最小限に抑え、生産性を維持することができます。
メンテナンスの役割
プラントのメンテナンス活動には、予防保守、修理、部品の交換工事などが含まれます。予防保守は、特に重要であり、潜在的な問題が発生する前に配管システムを保守することを目指しています。これには、ラッキング材料の定期的な検査や修繕、保温材の状態のチェック、接続部分の締め直しなどが含まれます。メンテナンスは、システムの寿命を延ばし、最終的にはプラント運用コストを削減することにも貢献します。
自社に適した工事の相談なら株式会社翔陽へ!
プラントにおける様々な機械を安全かつより効果的に稼働させるには、ラッキング工事を含めた熱絶縁工事は必須です。
同じプラント内にある設備・配管であっても、機能や目的、屋内・屋上といった環境の違いで、求められる工事や素材も変わってきます。自社にとって適切な工事を実施したいというときは、プラント工事・設備工事のプロに依頼しましょう。
保温・保冷・ラッキング・防音・塗装などの工事をご希望の際は、株式会社翔陽までご相談ください。これまでに培ってきた経験やノウハウをもとに、各現場の条件に合った施工をご提案いたします。断熱工事後のラッキング工事まで一貫対応できる株式会社翔陽にぜひお任せください。
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会社概要
会社名 | 株式会社 翔陽 |
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代表者 | 吉田 和寛(よしだ かずひろ) |
事業内容 |
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住所 | 〒317-0071 茨城県日立市宮田町4丁目9−6 |
TEL | 0294-33-6470 |
FAX | 0294-33-6471 |
従業員数 | 10名 |
創業 | 2014年5月22日 |
資格 | 熱絶縁施工技能士 |
URL | https://syoyo-corp.com/ |