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なぜ見積りが必要か？

見積り書には使用する断熱材や工法、それにかかる費用や工賃などが詳細に記載されます。断熱工事やラッキング工事においては建物の形状や設計、使用する材料などによって工事費が大きく変動するため、適切な費用や作業であるかを判断するために見積り書が必要となるのです。見積りを提示しない業者は、手抜き工事や過剰請求を行うおそれがあり、トラブルの原因にもなりかねません。

見積りの主な用語

見積り書には特有の専門用語が使われます。まずは工事見積りの基本的な用語を理解しておきましょう。これらを知っておくと、予期せぬトラブルや誤解を避けられます。

・○○一式

特定の工事やサービス内容のことです。工事が小規模で金額がほぼ固定されている場合、材料や工賃などをまとめて「一式」と記載されることがあります。何が含まれているのか一目でわかる点がメリットです。詳しい内訳の説明がなく、ただ「一式」と簡単に記載しただけの見積り書を提示された場合は、必ず内訳を明記するよう依頼しましょう。

・別途工事や追加工事

見積りに最初から含まれていない追加の工事のことです。例えば、断熱工事のみの予定であっても、部分的に高温になるような配管があるとその部分には通常の断熱工事が行えない場合があり、耐火耐熱工事が必要になるかもしれません。当初予定していた工事を完了するために、別途必要となる工事があらかじめわかっていれば、見積り書に含まれます。

ただし、別途工事にも費用がかかりますので、この用語が出てきた際には業者へ必要性や作業内容を詳しく確認しましょう。

・諸経費

施工業者が工事を進める際に必要となる経費のことです。交通費や宿泊費など、直接的な材料費や工賃とは別に発生します。工事の規模や内容によっては、増改築工事のほうが新築工事よりも諸経費が割高になるケースも少なくありません。

・廃材処分費

工事の過程で出る廃材を、専門の産業廃棄物処理業者に依頼して処分する際の費用です。工事の内容や廃材の量によって変動します。

・材料費と工費

材料費は、工事に使用される材料や製品、部品の費用です。工費は、これらの材料を取り付けるための技術料や作業手間などの費用を指します。

工事見積り書を適切に読むためのポイント

見積り書を正確に理解するためのポイントをご紹介します。

• 見積り書の全体概要を先に確認する
• 費用の詳細な内訳をチェックし、各コスト要素を理解する
• 専門的な用語の意味をしっかり確認する
• 追加や変更が生じた場合の手続きや費用を確認する
• 廃材の処分方法や関連費用をチェックする
• 支払い条件やタイミングのチェックを忘れない

見積りに不明な点がある場合は速やかに業者へ説明を求め、見積りの内容を十分理解してから契約を結びましょう。